通常の吸気時に肋骨を上げるという重要な役割を担う
前斜角筋は頚部の筋肉のうち、頚堆の横突起から肋骨に伸びる筋肉である。繋がっている肋骨を上方に引く作用を持つ。
起始： 第３〜第６頚椎横突起の前結節から起こり、斜めに前外側方に向かう。
停止： 第１肋骨の前斜角筋結節（リスフラン結節）
神経： 頚神経叢および腕神経叢の枝（C4〜C6）
作用： 第１肋骨を引き上げる。肋骨を固定すると、頚椎を前方に傾け、一側だけ働くと収縮した筋の側に頚椎を曲げる。
左右両側の筋肉で、頚の屈曲を補助する。
中斜角筋は頚部の筋肉のうち、前斜角筋に沿って頚堆の横突起から肋骨に伸びる筋肉である。繋がっている肋骨を上方に引く作用を持つ。
起始： 第２〜７頚椎横突起の前結節から起こり、斜めに前外側下方に向かう。
停止： 第１肋骨の鎖骨下動脈溝の後方隆起
神経： 頚神経叢および腕神経叢の枝（C3〜C8）
作用： 第１肋骨を引き上げる。肋骨を固定すると、頚椎を前方に傾け、一側だけ働くと収縮した筋の側に頚椎を曲げる。
左右両側の筋肉で、頚の屈曲を補助する。
後斜角筋は頚部の筋肉のうち、頚堆の横突起から肋骨に伸びる筋肉である。前斜角筋、中斜角筋と平行し、最も後方（posterior)を走っている。繋がっている第二肋骨を上方に引く作用を持つ。中斜角筋より小さい。
起始： 第４〜６頚椎横突起の後結節から起こり、第１肋骨を越えて外側下方に向かう。
停止： 第１肋骨の鎖骨下動脈溝の後方隆起
神経： 腕神経叢の枝（C6〜C8）
作用： 第２肋骨を引き上げる。肋骨を固定すると、頚椎を前方に傾け、一側だけ働くと収縮した筋の側に頚椎を曲げる。
頚を安定させる。吸気を補助する。胸郭を引き上げ、胸郭維持に関与する。