梨状筋


梨状筋は股関節の主要外旋筋であり、同時に股関節の主要固定筋である。
梨状筋により、大坐骨孔は梨状筋上孔と梨状筋下孔とに分けられる。

部位: 寛骨外筋 殿部の筋 2層
起始: 仙骨の前面の上方にある3つの前仙骨孔の間およびその周辺から起こり、筋束は外側方に向かって集まり大坐骨孔を通って骨盤腔をでる
停止: 大転子の上縁
神経: 仙骨神経叢(L5,S1,S2)
作用: 大腿を外側方に回転(外旋)する
備考: 坐骨神経は個人差があるが、梨状筋の上または下を走り場合によっては貫通する。
     このため梨状筋の緊張は、その固有の関連痛パターンだけでなく、坐骨神経の障害によっても痛みの原因になることがある。(梨状筋症候群)
     梨状筋の股関節を固定する役割が原因となる障害もごく一般的である。