小胸筋


大胸筋の下面にある狭い平たい三角形の筋。

部位: 浅胸筋
起始: 第2〜第5肋骨の前面から起こり外側上方に走る。
停止: 肩甲骨の烏口突起
神経: 内側および外側胸筋神経(C5〜C8、Th1)
作用: 肩甲骨の外側角をやや下方に引く。
     肩甲骨を外転させる。
     肩甲骨を下方回旋させる。
     肩甲骨を固定すると、第2〜5肋骨を引き上げ胸郭を広げる。
備考: 小胸筋は肩甲骨を胸郭に固定する。このため腕の下方向の動きによる損傷を受けやすく、一般に腕から指先までの痛みの原因となる。
     小胸筋の痛みには、多くの場合、菱形筋など上背部の筋肉の痛みが伴う。
     腕神経叢が烏口突起への付着部のすぐ下を走っているため、特に腕を上げた時に小胸筋の緊張が神経を圧迫することがあり、腕に麻痺を起こす原因となる。