三木成夫先生の世界

 私は、皆さんのからだをケアさせていただく一整体師ですが、専門家として解剖学および生理学の分野における知識もある程度修得しなければなりません。
 そして、整体施術を実践するために最も学ばせていただいておりますのが、三木成夫先生(故人)の世界です。
 解剖学は自然科学(西洋医学)の分野ですから、基本的に理系であり、無機的な知識ばかりで勉強することが辛くなることも多いのですが、三木先生はとても有機的に、哲学的な要素も含めて「語るように」知識を与えてくださいます。
 三木先生に直接お目にかかったことはありませんし、書物を通して理屈を学ぶだけではありますが、いただいた知識を実際の施術に具体化することが私の目標でもあります。そして、ともすると「眉つば」で、怪しげに思われてしまう「整体」の分野が、しっかりとした理屈に基づいて実践されたときに大きな力を発揮して、より多くの人達の役に立てる存在になり得る可能性があることを広く認識していただきたいと願っております。

 三木先生は昭和の時代の先生ですから、今とは言葉遣いが少し違うところもありますし、少しわかりにくいところもあると思いますが、皆さんの暮らしにとってヒントになることも多いかと思います。


鰓呼吸から肺呼吸への歴史(生命とリズム 河出文庫より)

植物性器官と動物性器官の関係(参考 ヒトのからだ)