症状と整体
ゆめとわホームページ

むくみ

 内臓機能の低下以外でむくむ、炎症したわけでもないのに腫れる、というのは、単純に考えて体液(リンパ液と血液)の流れが滞り溜まってしまったということです。滞るということは、通り道が何かに邪魔されたか、細くなったか、あるいは道幅以上に体液が押し寄せてしまったか、などの原因が考えられます。
 大きな循環で考えると、リンパ液はリンパ管を通って最終的に鎖骨下静脈と合流して心臓に戻ります。静脈は内臓からのものはからだの内部(下大静脈)を通って心臓に戻りますが、体表の静脈は多くが鎖骨下静脈を経由して心臓に戻ります。
 からだの老廃物を運ぶリンパ液と体表の静脈には共通点が二つあります。一つはリンパ管も静脈も自分の力ではなく周りの筋肉のミルキング作用的な働きによって体液を心臓に戻しているということ。ですから筋肉の働きが弱まると運搬力が低下します。もう一つは、ともに鎖骨下静脈を経由して心臓に戻るということ。そしてこの鎖骨下静脈のあり方がとても重要です。
 鎖骨下静脈は鎖骨と第一肋骨の間の狭いところを通って心臓に続いています。そしてこの鎖骨も第一肋骨も動揺しやすいところで、足のむくみでも手のむくみでも、ここの部分の捻れが影響していることが多々あります。
 片方の歯ばかり噛んでしまう癖のある人は、第一肋骨が噛んでばかりいる方に捻れます。腹筋がゆるんでいたり、お腹が極端に出ている人は肋骨が上に上がって鎖骨との隙間が狭くなります。鎖骨がズレることもしばしばあります。これらによって鎖骨下静脈の流れが悪くなりますと、当然動脈の流れも悪くなりますから、呼吸も浅く速くなります。どことなく息苦しく、両手をあげて伸びをすると少しリラックスするような人は、無意識のうちにそれによって鎖骨と肋骨の間を拡げようとしていると考えられますから、鎖骨下静脈の流れが悪いのかもしれません。

 これ以外に、片方の膝の裏だけが腫れているとか、片方の手だけがむくんでいるという場合は、その膝の関節や手や指の関節がずれていることが考えられます。その関節のねじれを正す必要があります。
 関節がずれるということは、それぞれの骨に付着している筋肉のどれかが変調しているということですから、それを調整します。
 繰り返しになりますが、老廃物を運ぶリンパ液も静脈も筋肉の働きが悪いと運搬力が低下しますし、少しでも関節が捻れているとやはり流れが滞ってしまいます。関節を正すのも、リンパ液、静脈の流れを促進するのも筋肉にかかっています。そういうことから、ここでは筋肉を調整することで、むくみや腫れに対処しています。